それからまた、途方もなく歩き続けた。一体どれほど歩いたのか分からない。
指輪の光だけは綺麗に細く続いているが、フェイレイは右に左に身体を揺らし、真っ直ぐには歩けない状態になっていた。
時々光の方角を確認するのに顔を上げるだけで、ほとんど乾いた地面を見ながら進んでいく。
そうしているうちに、やっと乾いた地面以外のものが視界に入ってきた。
揺れる蜃気楼の向こうに、細く聳え立つ塔が見える。
「……『哀しみの塔』……!」
呟いて一度瞬きし、もう一度良く見ると、遠くに見えていたはずの塔は目前に聳え立っていた。
古い石造りのそれは、後ろに引っくり返るほど見上げても先が見えない。まさに天まで届く高さだった。
「『勇者』は自分の命を顧みず、『姫』のいる塔に、登っていった……」
ひやりと冷たい石の壁に両手をつき、呟く。
「本当にあったんだな……」
塔の壁に額を擦り付け、埃まみれの顔に笑みを浮かべる。
そんなフェイレイの周りを黒い蝶が飛ぶ。蝶も弱っているのか、飛び方がフラフラしていた。
そんな『彼』に、フェイレイは微笑みかける。
「……あんた、魔王だろ」
蝶はふわり、とフェイレイから離れた。図星だな、とフェイレイは更に笑みを広げた。
「何度も手を引っ張って、背中押してくれたのも……あんた、だろ?」
指輪の光だけは綺麗に細く続いているが、フェイレイは右に左に身体を揺らし、真っ直ぐには歩けない状態になっていた。
時々光の方角を確認するのに顔を上げるだけで、ほとんど乾いた地面を見ながら進んでいく。
そうしているうちに、やっと乾いた地面以外のものが視界に入ってきた。
揺れる蜃気楼の向こうに、細く聳え立つ塔が見える。
「……『哀しみの塔』……!」
呟いて一度瞬きし、もう一度良く見ると、遠くに見えていたはずの塔は目前に聳え立っていた。
古い石造りのそれは、後ろに引っくり返るほど見上げても先が見えない。まさに天まで届く高さだった。
「『勇者』は自分の命を顧みず、『姫』のいる塔に、登っていった……」
ひやりと冷たい石の壁に両手をつき、呟く。
「本当にあったんだな……」
塔の壁に額を擦り付け、埃まみれの顔に笑みを浮かべる。
そんなフェイレイの周りを黒い蝶が飛ぶ。蝶も弱っているのか、飛び方がフラフラしていた。
そんな『彼』に、フェイレイは微笑みかける。
「……あんた、魔王だろ」
蝶はふわり、とフェイレイから離れた。図星だな、とフェイレイは更に笑みを広げた。
「何度も手を引っ張って、背中押してくれたのも……あんた、だろ?」


