月明かりに淡く光った、一粒の涙。 『もう大丈夫』 その涙を拭って、微笑みかけて、そう言った。 『俺がリディルの“勇者”になって、ずっとずっと、護ってあげるからね』 小さな小指と小指を絡めて、そう約束した。 約束、したのに──。 キミハ、モウ、イナイ……