フェイレイが自我を失っていたときよりも更に力を増した衝撃波は、魔王の剣にぶち当たると、そのまま彼らを壁際まで吹き飛ばした。
「リディル──!!」
フェイレイは叫ぶだけで、何も出来ない。
そして身体は勝手に走り出す。魔王とリディルに、更に攻撃を仕掛けるつもりだ。
「やめろ! 何だってんだよ! ──ランスロット!」
細胞のひとつひとつまで、自分の意のままには動かない。こんなことが出来るのは、血に宿るランスロットだけだ。
『フェイレイ、抗うな。私に身を任せるんだ』
「なんでだよ!」
分からない。
『勇者』と呼ばれた世界の英雄が、魔王はともかく、何故リディルまで攻撃対象として見ているのかが。
『分からないかい?』
するりとランスロットの腕が、フェイレイの首に巻きつく。
『光の中に生きた君には分からないか……。しかしだからこそ、操りやすかった』
「なに……?」
『君は真っ直ぐに“力”を求めていた。その純粋さが私の力を呼び覚まし、こうして出現させてくれた。感謝しているんだよ』
突進する先にいる魔王は、早くも体勢を整えてこちらに向かってきていた。それを止めようと手を伸ばすリディルも目の端に映る。
『あの子を愛していたのも好都合だった。ティターニアは欲しい。何としてでも、我が手に』
フェイレイと魔王の剣がぶつかり合い、激しい風が巻き起こる。
真横にあった玉座は吹き飛び、柱も何本か折れた。ドドン、と音を立てて崩れ、謁見の間の艶やかな床を砕く。
「リディル──!!」
フェイレイは叫ぶだけで、何も出来ない。
そして身体は勝手に走り出す。魔王とリディルに、更に攻撃を仕掛けるつもりだ。
「やめろ! 何だってんだよ! ──ランスロット!」
細胞のひとつひとつまで、自分の意のままには動かない。こんなことが出来るのは、血に宿るランスロットだけだ。
『フェイレイ、抗うな。私に身を任せるんだ』
「なんでだよ!」
分からない。
『勇者』と呼ばれた世界の英雄が、魔王はともかく、何故リディルまで攻撃対象として見ているのかが。
『分からないかい?』
するりとランスロットの腕が、フェイレイの首に巻きつく。
『光の中に生きた君には分からないか……。しかしだからこそ、操りやすかった』
「なに……?」
『君は真っ直ぐに“力”を求めていた。その純粋さが私の力を呼び覚まし、こうして出現させてくれた。感謝しているんだよ』
突進する先にいる魔王は、早くも体勢を整えてこちらに向かってきていた。それを止めようと手を伸ばすリディルも目の端に映る。
『あの子を愛していたのも好都合だった。ティターニアは欲しい。何としてでも、我が手に』
フェイレイと魔王の剣がぶつかり合い、激しい風が巻き起こる。
真横にあった玉座は吹き飛び、柱も何本か折れた。ドドン、と音を立てて崩れ、謁見の間の艶やかな床を砕く。


