「純粋に剣士として興味がありました。私を越えられる者がいるのかどうか」
アレクセイが投げ遣したものを受け取ったフェイレイは、その馴染みある感触に驚いた。
「俺の……剣?」
柄を握った瞬間にカシャ、カシャ、と小気味良い音を立てて刀身を伸ばすそれは、フェイレイ愛用の可変式の剣だった。
以前アレクセイと戦ったときに、粉々に砕け散ったはずの。
「完璧に元通りというわけにはいきませんでした。ですが、多少違和感が残る程度で、さほど問題はないはずです。普通ならば鍛冶師が違えばまったくの別物になってしまいますが……私の世話になっている鍛冶師は、この世界随一の腕利きですから」
「……復元したのか」
あんなに粉々に砕けたのに。
アレクセイの言う通り、手に握った感触はほとんど違和感がなかった。変形も問題なく出来るようだ。
「なんで……」
「言ったでしょう。剣士としての純粋な興味であると。私と決闘してくれるというのなら、是非礼をさせていただきますよ」
「礼?」
アレクセイはふっと表情を和らげると、首にかかっていた鎖を外し、フェイレイに投げやった。
ぱしん、と軽い音をたててやってきたそれを、恐る恐る掌を開いて眺める。
「……指輪?」
大きさの違うふたつのシルバーリングは、カチリ、と小さく哀しげな音を上げた。
「それをお返しします。フフ、貴方と同じ、甘い人達だった」
雨音に混じるその声を聞きながら、ひとつの指輪をつまみあげたフェイレイの顔が、徐々に強張っていく。
「覚悟が甘いから、目的も果たせずに死んでしまうのですよ」
ドオオオン、と遠くで爆撃の音が鳴り、空を覆う暗雲をまるで地獄にある灼熱の炎のように真っ赤に染め上げた。
アレクセイが投げ遣したものを受け取ったフェイレイは、その馴染みある感触に驚いた。
「俺の……剣?」
柄を握った瞬間にカシャ、カシャ、と小気味良い音を立てて刀身を伸ばすそれは、フェイレイ愛用の可変式の剣だった。
以前アレクセイと戦ったときに、粉々に砕け散ったはずの。
「完璧に元通りというわけにはいきませんでした。ですが、多少違和感が残る程度で、さほど問題はないはずです。普通ならば鍛冶師が違えばまったくの別物になってしまいますが……私の世話になっている鍛冶師は、この世界随一の腕利きですから」
「……復元したのか」
あんなに粉々に砕けたのに。
アレクセイの言う通り、手に握った感触はほとんど違和感がなかった。変形も問題なく出来るようだ。
「なんで……」
「言ったでしょう。剣士としての純粋な興味であると。私と決闘してくれるというのなら、是非礼をさせていただきますよ」
「礼?」
アレクセイはふっと表情を和らげると、首にかかっていた鎖を外し、フェイレイに投げやった。
ぱしん、と軽い音をたててやってきたそれを、恐る恐る掌を開いて眺める。
「……指輪?」
大きさの違うふたつのシルバーリングは、カチリ、と小さく哀しげな音を上げた。
「それをお返しします。フフ、貴方と同じ、甘い人達だった」
雨音に混じるその声を聞きながら、ひとつの指輪をつまみあげたフェイレイの顔が、徐々に強張っていく。
「覚悟が甘いから、目的も果たせずに死んでしまうのですよ」
ドオオオン、と遠くで爆撃の音が鳴り、空を覆う暗雲をまるで地獄にある灼熱の炎のように真っ赤に染め上げた。


