魔王は愛しいティターニアのために世界を滅ぼす。

そしてティターニアはそんな彼を、傍でずっと見つめ続けなければならない。

それが、自分が犯した罪に対する償い。

何の罪もないカインを、そして変わっていく彼を見つめるローズマリーを苦しめた。アレクセイも苦しめた。あらゆる人々を苦しめた、その、償い。

自分のせいで世界は壊れていく。

その責任は、取らなければ。




リディルは一番大切な人を心の中に思い浮かべ。

溢れんばかりの想いを涙とともに捨て去り、別れを告げた。





フェイ、フェイ──

ごめんなさい


私はもう、貴方のもとへは、帰れない