Faylay~しあわせの魔法

「バアちゃん、凄い占師なんだな!」

「ああもちろんだとも」

「俺占ってもらわなくちゃ!」

「ヒャッヒャッ、そう急かすな急かすな」

フェイレイのキラキラした瞳に気分を良くしたナミは、カップをハルカに渡すと、嬉しそうに草の上に紫色の布を広げた。

その上に小さな赤い座布団を敷き、透明な球体を置いた。

「水晶?」

「そう。ワシはこの中に未来を見る」

「へえ~」

ナミはツヤツヤした表面に皺の刻まれた手を翳す。

「どれどれ。ワシの最後の占いじゃ。気合い入れて見させてもらうよ」

片手を水晶の上でゆっくりと動かし、ナミは目を閉じる。

それを眺めながら、ハルカはローズマリーに苦笑して見せた。

「あまり信じないで下さいね。本当に当たらないんです」

「でも今日、あの場所でちゃんと出会いましたわよ?」

「たまたまですよ。馬車に轢かれそうになれば、必ず誰かが助けてくれたでしょうから」

「まあ……それはそうでしょうけれど」

眉間に深く皺を寄せて水晶玉に手を翳すナミは、顔を真っ赤にしながら唸りだした。

「うう~ん、見えてきたぞ、お前さんの未来がぁ~」

「ホント? どんなの?」

「うう~………ハアアッ!!」

ナミが突然大声を上げ、目玉が飛び出しそうな勢いで目を開けたものだから、フェイレイは驚いて思わず仰け反った。