元とはいえ、皇家に仕えていた者として、ビアンカが皇后陛下に逆らえるはずもない。
初めはぼそぼそと、金色の髪に手をやりながら消え入りそうな声で話していたビアンカだが、そのうちローズマリーに乗せられて、徐々に声が高くなっていった。
互いの想い人である夫の自慢話を途切れなく喋り続ける2人は、年頃の娘のように瞳を輝かせている。
それに背を向けて横になりながらも、リディルの意識は華やぐ会話へと向けられていた。
会話に混ざるつもりは毛頭ない。
だが、興味がないわけではないのだ。
「オズウェルさんって素敵な方ですのねぇ。そう思いません? リディアーナ」
耳を傾けているのを知っているのか、ローズマリーはリディルも会話に混ざるようにと声をかける。
「ああ、この呼び名もいけませんわよね。船長のように良い方ならいいけれど、もし追っ手でしたら困りますものね。ええと……リディル?」
とんとん、とリディルの肩を叩いてみるも、反応はない。
「まだ寝るには早いですわよ? これから夕飯の準備も」
「……時間になったら起こしてください」
「それまで親睦を深めましょうよ。私、貴女とまともに会話すらしていませんのよ?」
「必要ありません」
「義理とはいえ、姉妹ですのに」
「覚えていません」
つれない態度のリディルに、ローズマリーのぷっくりとした唇が尖がる。
初めはぼそぼそと、金色の髪に手をやりながら消え入りそうな声で話していたビアンカだが、そのうちローズマリーに乗せられて、徐々に声が高くなっていった。
互いの想い人である夫の自慢話を途切れなく喋り続ける2人は、年頃の娘のように瞳を輝かせている。
それに背を向けて横になりながらも、リディルの意識は華やぐ会話へと向けられていた。
会話に混ざるつもりは毛頭ない。
だが、興味がないわけではないのだ。
「オズウェルさんって素敵な方ですのねぇ。そう思いません? リディアーナ」
耳を傾けているのを知っているのか、ローズマリーはリディルも会話に混ざるようにと声をかける。
「ああ、この呼び名もいけませんわよね。船長のように良い方ならいいけれど、もし追っ手でしたら困りますものね。ええと……リディル?」
とんとん、とリディルの肩を叩いてみるも、反応はない。
「まだ寝るには早いですわよ? これから夕飯の準備も」
「……時間になったら起こしてください」
「それまで親睦を深めましょうよ。私、貴女とまともに会話すらしていませんのよ?」
「必要ありません」
「義理とはいえ、姉妹ですのに」
「覚えていません」
つれない態度のリディルに、ローズマリーのぷっくりとした唇が尖がる。


