Faylay~しあわせの魔法

「行くぞヴァン!」

「はい!」

剣をかざし、青白く光る闘気を送り込む。それをありったけの力を篭めて振り落とし、迫り来る兵士たちを吹き飛ばした。

そこを飛び越え、戦艦内部へ通じる入り口を探す。

その背に向かっていく兵士たちは、ヴァンガードの銃で掃われた。

「あそこだ!」

フェイレイたちの猛襲に、兵士たちが内部へ続く自動扉を閉めようとしている。

「やります!」

ヴァンガードは催涙弾をセットすると、今にも閉じそうな扉の隙間に撃ち込んだ。兵士たちの悲鳴が聞こえる。

更に通常弾を撃ち込むと、ドアの動きが止まった。フェイレイは僅かに開いた隙間に足を突っ込むと、体をねじ込んでドアをこじ開け、催涙弾で苦しむ兵士を踏みつけながら中に進んだ。

ヴァンガードは弾を込めながら、フェイレイの後を追う。

フェイレイは次々にやってくる兵士たちを走りながら倒していく。気を抜くとすぐに置いていかれるスピードだ。

「もっと鍛えないと駄目だ」

フェイレイに襲い掛かろうとする兵士に弾を撃ちながら、呟く。

あの足に遅れることなく、息を切らさずに走れるようにならなければ、彼をフォローすることも難しい。

同じ位置で戦うには、一緒に遠泳できるくらいの体力は欲しいのかもしれない。

生きてここを出られたら泳ぎをマスターしよう。ヴァンガードはそう心に誓い、走りすぎて苦しい胸を我慢し、必死にフェイレイの後を追いかけた。