空に浮かぶ巨大戦艦に向かう飛行艇の中で、アレクセイと向かい合って椅子に座ったリディルは、遥か眼下に見えるセルティアギルドの街並みを眺めていた。
「戦艦の中にご用意させていただきましたお部屋は、ここよりも広く、少しはお寛ぎいただけるかと思います」
アレクセイの言葉を、リディルはただ耳に入れた。
「ここからだと、約8時間で皇都に到着いたします。その間、少しでもお休みください」
皇都はこのセルティアのある東の大陸より、西へ向かう。
東西南北、4つに分かれた大陸のちょうど真ん中。そこが皇都のある中央大陸。
広い海を越えて、行ったことも、見たこともない皇都へ向かうことに、不安を覚えないわけではなかったが、自分でも不思議なほど落ち着いていた。
左手の小指のリングに触れ、これがあるからだと思った。
『絶対護る』
フェイレイのあの言葉が、リディルを支えている。
傍にいなくても。もう、二度と逢えなくても、大丈夫だと思えた。
ただ、寂しかったけれど。
涙も出ないくらい、寂しかったけれど。
「殿下、大丈夫ですか?」
アレクセイの言葉に、リディルはギルドの街並みから彼へ視線を転じた。
「……大丈夫ですか?」
そして、そう返す。アレクセイは意味が解らず、リディルを見つめた。
「怪我をしています」
そう言われ、初めて気付いた。
アレクセイの羽織っているコートの胸の辺りが、裂けていることに。
「戦艦の中にご用意させていただきましたお部屋は、ここよりも広く、少しはお寛ぎいただけるかと思います」
アレクセイの言葉を、リディルはただ耳に入れた。
「ここからだと、約8時間で皇都に到着いたします。その間、少しでもお休みください」
皇都はこのセルティアのある東の大陸より、西へ向かう。
東西南北、4つに分かれた大陸のちょうど真ん中。そこが皇都のある中央大陸。
広い海を越えて、行ったことも、見たこともない皇都へ向かうことに、不安を覚えないわけではなかったが、自分でも不思議なほど落ち着いていた。
左手の小指のリングに触れ、これがあるからだと思った。
『絶対護る』
フェイレイのあの言葉が、リディルを支えている。
傍にいなくても。もう、二度と逢えなくても、大丈夫だと思えた。
ただ、寂しかったけれど。
涙も出ないくらい、寂しかったけれど。
「殿下、大丈夫ですか?」
アレクセイの言葉に、リディルはギルドの街並みから彼へ視線を転じた。
「……大丈夫ですか?」
そして、そう返す。アレクセイは意味が解らず、リディルを見つめた。
「怪我をしています」
そう言われ、初めて気付いた。
アレクセイの羽織っているコートの胸の辺りが、裂けていることに。


