お昼休み。

私は加奈ちゃんと教室でお弁当を食べた。

「メグちゃん、水嶋先輩が届けてくれたノートって、何のノートなの?」

ん…どうしようかなあ。

私がノートに先輩アタッカーの癖や特徴を書いてるなんて、本当は誰にも知られたくない。

なんか必死になってるみたいで、恥ずかしいから。水嶋先輩にはしっかり見られちゃったけど。

でも加奈ちゃんは親友だし、今度の練習試合で試される同志なんだし、隠さない方がいいかなあ。

うん。やっぱり加奈ちゃんにだけは話そう。
私はあのノートを鞄から取り出した。

「加奈ちゃん、このノートにはね、今度の練習試合に向けて、先輩達にどんなトスを上げたらいいかを書いてあるの」