「それと、こっちは副部長の水嶋遼君よ」

『よろしくお願いします!』

私と加奈ちゃんは、裕樹先輩の時と同じく、水嶋先輩にも挨拶をしてペコリと頭を下げた。嫌だったけど。

「ふん」

え? いま『ふん』って言ったよね、この先輩。

私は顔を上げると水嶋先輩をキッと睨んだ。

「もう、遼ったら…。遼は愛想はないけど、根はいい奴なの。許してね?」

浅田先輩には悪いけど、根も悪いと私は思うな。

「この二人が、男子のエースアタッカーなのよ」

「あの…先輩のスパイク見てました。すごかったです」

加奈ちゃんが言ったので、私も後に続いた。

「私も見ました。裕樹先輩のスパイク、すごかったです」