「遼、あんたは少し黙ってて!」

眼中に無かった方の先輩は、浅田先輩に怒鳴られてムッとした顔をした。いい気味だわ。

「あなた達、この二人を知ってる?」

私も加奈ちゃんも首を横に振った。

「そう? 入学したばかりじゃ無理ないか…
こっちは男子の部長の香山裕樹君」

爽やかな先輩は、香山裕樹さんていうのか…。名前も素敵だなあ…

「よろしくね」

『よろしくお願いします!』

裕樹先輩のニッコリ微笑んだ笑顔はキラキラと輝き、周りには白いバラの花が咲いているようだった。