会社近くの居酒屋さんで、私はゆかりちゃんの隣で小さくなっていた。


「佳奈子、今日はどうしたの?
超珍しいよね?」


「え、うん……。なんかね、急にお酒が飲める人になっちゃったの」


苦しい言い訳をした。


前に拓哉さんは誰も突っ込まない、みたいな事言ってたけど、ほんとかなあ。もし突っ込まれたら、きっとボロボロになるだろうなあ。


「ふ〜ん。ま、とにかく良かったわ。これからは一緒に飲めるね? 今まで、女は私だけで心細かったんだからー」


「うん。今まで、ごめんね」


なんだ、こんなもんかあ。拓哉さんが言った通りだ。