アリアはジェイドから贈られた亡き王妃のネックレス、女神の涙ばかりを身に着けていた。
レイリーゼの気候にもようやく慣れてきて、体調も良好。
今日の天気はいつになく晴天だったためアリアはルーシアと共に庭に出ていた。
レイリーゼ城の庭にはアリアが見た事もない植物がたくさん植えられていた。
「見た事もない植物ばかりだわ」
「レイリーゼの気候は植物にとっても厳しいですから、それに耐えられるように進化したと、言われております」
「そうなのね。不思議な植物だわ。特にこれなんか」
アリアが指指したのは葉は細くギザギザで花は白くて小さいものをつけていた。
「これはリジェン。花言葉は素直になれない私を愛して欲しい。と言います。まるで誰かさんのようですね」
「え?誰かさんって?」
「私の一人言です」
ルーシアが言った誰かさん。
もちろんジェイドの事である。

