ジェイドからサファイアのネックレスを受け取った翌日。
いつものようにルーシアに着替えを手伝ってもらいドレスを着た。
今日のドレスは白でウエストまでは細く、腰から下はフンワリとしたデザインで丈は膝下までとなっている。
「アリア様は何を着てもお似合いです。ドレスも喜んでおりますわ」
「ありがとう。ルーシア」
「それに、とても素敵なネックレスですね」
「ええ。ジェイド様から頂いたの」
「それはよかったですね。本当に素敵です。………あっいけません。朝食の時間が!」
「あら、急いで行きましょう」
少し早足で朝食を取る広間まで行った。
広間へ着くと既にジェイドは席に着いていた。
「遅くなって申し訳ございません」
「気にするな。……アリア」
「はい」
「それ、着けてくれているのだな」
「はい。とても素敵なので気に入りましたの」
「そうか」
不器用なジェイドはそれ以上言えなかった。
朝食を済ませ、戻ろうとするとジェイドに用があった重臣のレゴルはアリアを見るや驚き、目を大きく開いた。
「そ、それは亡き王妃フィレーナ様の女神の涙!!」
「え?」
「アリア様!あなたが身に着けていらっしゃるものは亡き国王様が愛する王妃様に贈られた首飾り。名を女神の涙!それ一つで城が建つと言われていた大変高価で価値のある首飾りでございます!」

