side ルーシア
アリア様がレイリーゼ国の王妃となられてから早いもので一ヶ月が経ったのです。
私から見てジェイド様はアリア様を愛していらっしゃるのでしょう。
ジェイド様は三人の夫人を一度もお抱きになられてはいないにも係わらず、我が主のアリア様の事は毎晩、お抱きになられているご様子。
アリア様はジェイド様との行為で更にお美しくなられました。
城の人間からもアリア様はジェイド様の寵愛を受けていらっしゃると話題になっております。
しかし、私には一つ不安があるのです。
ジェイド様は国王様であると同時に軍の最高指揮官。体力も人並外れてある。ジェイド様が良くてもアリア様の体力が持たないのでは………と。
毎朝、辛そうに体を起こされるアリア様。
私はアリア様に言ってしまった事があります。今では後悔しておりますが……。
アリア様はとても愛されていらっしゃいますね。と。
アリア様は悲しそうに微笑みながら―――
「ルーシア。それは違うと思うわ。ジェイド様は子供が……世継ぎが欲しいだけなのよ。だから愛はないの。勘違いをしてはいけないのよ」
確かに愛されていらっしゃるのに、否定されるアリア様の悲しいお姿を見るのは辛いのです。
私はあなたを助けたいのです。

