そして挙式当日。
城内は朝から慌ただしく準備が進められていた。
アリアは出来上がったオーダーメードのウェディングドレスに身を包み、化粧を施し髪をハーフアップにした。
ベールとティアラを着けて出来上がり。
アリアのドレスは肩紐も袖もなく、ウエストラインから上はスッキリと。その下は大きく広がったタイプのドレスでアリアに非常に良く似合っていた。髪もハーフアップにした事によりウェーブがかかった流れるような髪が美しい。
彼女の美しさにジェイドは固まってしまった。
それを察した侍女達はその場から去って行った。
「………綺麗だ」
「ジェイド様……」
「お前は本当に美しい。流石、生きた宝石だ」
「……え?」
「フローラン第三王女アリアと言えば生きた宝石と言われている」
「私が……?」
「知らないのか?」
「はい………」
「真珠のように透き通った白い肌。サファイアのように青い瞳。ルビーのように赤い唇。プラチナダイアのように光り輝く銀髪。どれも宝石に例えられている。俺は宝石と例えられる女を手に入れた」
「そうですか………」
「嬉しくないのか?」
「嬉しいですわ。とても………」
アリアは悲しそうに微笑んだ。

