夕食が済み、後片付けをしているアリア。人数が多いので食事の準備もそうだが、後片付けもかなりの時間がかかる。
女性はアリアとルーシアだけなので一生懸命ふたりは動き回っていた。
「ルーシア。こちらはもう終わるわ。あなたは?」
「こちらも終わります」
「終わったらお茶でもしない?」
「えぇ。喜んで」
「よかった。片付いたらお茶の用意をしましょう。皆様の分もね」
「はい!」
大量の湯を沸かし、お茶をいれ始めた。
一杯ずつ用意していては大変なのでポットを用意しておき、各班毎に分けておくと手間も省ける。
「ジェイド様とカイル様にお渡しして来るわね」
「お願い致します」
まずカイルのテントに向かい、お茶を渡し次にジェイドのテントへ向かった。
ジェイドのテントの入口で声をかけるが応答がない。恐る恐るテントの中を覗くとジェイドが眠っていた。
寝ていらっしゃる時は普段と違い、あどけない感じなのね。
アリアは微笑んだ。
お茶を離れた所に置き、ジェイドに布団をかけた。
すると突然、腕を捕まれ抱きしめられた。

