目が覚めた時、私の側にジェイド様がいらっしゃった。
少し怖かったのだけどジェイド様の表情を見たら、恐怖はどこかへ行ってしまったの。
ジェイド様がとても悲しそうに私を見ていらしたから………
「お前は木登りなどして何を考えてる!死ぬ所だった!」
「………あ、申し訳ありませんでした。私の不注意でした」
ジェイドに怒鳴られアリアは意識がハッキリとしてきたが、同時に死ぬ所だった事を思い出し、怖くなった。
涙が瞳に浮かんだ。
「……申し訳ありませんでした……もう二度と致しません……」
泣きそうになりながら、か細い声で謝罪するアリアにジェイドも怒鳴ってしまった事を思い出し罪悪感で胸が痛んだ。
そっとアリアを抱きながら……
「アリアが無事でよかった。怒鳴ってすまない」
大きな目を丸くして自分を見つめるアリアにジェイドはうろたえた。
「何だ?」
「初めて名前を呼んで下さいましたね」
言われて初めて気が付きジェイドは顔を赤く染めた。

