キーラと名付けられた二人の愛娘。
ジェイドは娘は嫁に行ってしまうから。と言う理由から息子がいいと言っていたのに生まれたばかりの娘が可愛いくて仕方のない様子で………
「なぁアリア。キーラは本当に可愛いな。きっと美人になるな。しかし、何故こんなに可愛いんだ?」
「えぇ、そうですね。娘が嬉しいですか?」
「勿論だ」
「良かったですわ。娘は嫁に行くから嫌だとおっしゃっていたから」
「ん?そうだな……それは正直嫌なんだが、アリアが側にいてくれるのだろう?」
「えぇ、お側におりますわ」
「俺は幸せ者だな。愛する妻と三人の子供がいて」
「私も幸せです。またあなたと子供の側にいられるから」
アリアは微笑み、ジェイドの手を握った。
出産という大仕事を終えた彼女は体力が戻り次第キーラを連れてキールの墓に行こうと考えていた。キールが命を懸けてまで守ってくれた命が無事に生まれた事を知らせたい。本当に感謝してもしきれない程、感謝しているから――――――

