「大きな声を出してしまって申し訳ありません。私は城の者です。決して怪しい者ではありませんからご安心下さい」
「………………。」
「さっまだ傷も治っていないし熱もまだ完全には下がっていないはず。安静にしていないと。それに何か召し上がった方がいいわね」
「……………。」
「今、果物くらいしかないのですが………」
「………寝る……」
「では、お休みなさい。目が覚めたら美味しいものを食べましょうね」
「……………。」
アリアは男に近付くと男は一瞬警戒するがアリアの穏やかな雰囲気に気付いたのだろう。
すぐに警戒心を解いた。
アリアはシーツをそっとかける。
「私がいない方が休めるでしょう?ここには私以外、誰も来ませんから安心して、ゆっくりお休み下さいね」
小屋から出ていくアリアをそっと見送った男。
あの女は何故俺みたいな得体の知れない者に対して面倒を見る?

