だからアリアは何も知らない。


聞く事もしない。






何故なら








以前、一度ジェイドの仕事について尋ねた事があったのだ。




フローランを治める父とレイリーゼを治めるジェイドはまるで違うので、特に考えもせずに尋ねたのだ。




今、思えばただの興味本位だったのかもしれない。







すると、ジェイドは複雑そうな顔をしてアリアから目を背けた。





アリアはハッとして、そっとジェイドの寂しそうな背中に抱き着き、ごめんなさい。と呟いた。







それ以来、仕事の話は決してしない事にした。



あんなジェイドの顔は二度と見たくはないから。






いつかジェイドが話してくれる時は聞こうと思っていた。