誰もが避けては通れない道もある。
それが今ここにある。
王子達が行方不明になっている時に公務を終えてジェイドとアリアは城に戻って来た。
馬車から降り立った二人はこの異常な出来事にすぐに気付いた。
ジェイドは近くにいた騎士に何があったと声をかけると騎士はジェイドの顔を見るなり顔面蒼白で慌てていた。
「ゆっくりでいいのです。何があったか教えて下さらないかしら?」
アリアの柔らかい声が騎士の心を落ち着かせたのか、ゆっくりと言葉を発した。
「それが…………やはり自分では上手く説明は出来ないと思いますので隊長をお呼びします」
騎士は駆け出して行った。
「何か大変な事でもあったのかしら……」
「隊長を連れてくると言っていたな。待つとしよう」
「はい………」
すぐに隊長はやって来た。やはり隊長も顔色がすぐれない。

