やっぱり、あたし邪魔なんだね。

彼らに少しだけ近づけて、簡易的にメンバーにしてもらったけど……。

彼が怒るのも無理ないよね。

所詮、あたしは偶々一緒にいられる存在。

特別なスカウトを受けたわけでもなければ、
音楽技術が優れているわけでもないのも、事実だから。

……あ。

手に残された小さな紙袋が、虚しくなった。

折角、作ったのに。
……渡しそびれちゃった。


折角みんなと一緒に演奏出来ると思って楽しみにしていたのに。

一瞬の言動で、正直どうでもよくなってきちゃった、かな。