この人は、時間帯というものを考えないのだろうか。 全く、呆れてものも言えない。 「あ!ボール拾ってくれたんだ!」 翔がニコって微笑みながら、私に手を差し出す。 私はそれに答えることもなく、ボールを翔に手渡す。 それにしても…、 ボロボロなユニフォーム。 転んだのか、ユニフォームの上には、砂ぼこりがついている。 『……。』 私はそんな翔を、上から下まで見渡した。