照りつける日差しに、澄み切った青空。 半袖でもウンザリするぐらいの暑さに、蝉の鳴き声。 そんな嫌になるくらいの真夏日に、私たちは出会った気がする。 「…あつ。」 ポツリ、と。 思わず独り言を漏らし、手のひらで汗を拭っていた。 本館から離れた、人通りの少ない美術室。 真夏の太陽が真上にある、そんななか。 あたしは今日も黙々と筆を握り続ける。