だんだん黒い影が見えてくる。


そして、それが完全に姿を表した時、私は息を呑んでしまった。




――どんなに月日が経っていても、

どんなに君が変わっていても、


私はまた、君に恋をするのだろう。





「…おめでとう。


 早口。」


『……っ』




今だったら素直に、言える。



私は、思いっきり彼に抱きついた。




――彼がいない間も、

ずっと君だけを見ていた。


君を、求めていたの。