「…そうだったよ。 でも…諦めようかなって。」 頭に衝撃が走った瞬間。 それはまるで、金鎚で頭を殴られたような、そんな感覚。 『…嘘はやめて。』 声が震える。 翔の口から、そんな言葉を出してほしくなかった。 確かめなくても、 本当はちゃんとわかっていたの。 『本当はまだサッカー選手になりたいんでしょ!?』 気づいたら、声を張り上げていた。 予想外の私の動きに、翔は目を見開く。