君色の夢に恋をした。




――ガッシャーン!!!!




何かが割れたような音の直前に、私の頭の上をすり抜けたのは丸い物体。


それは美術室のガラス窓に直撃し、ガラスが砕ける音が頭の上でダイレクトに響く。



…一体、何が起こったというのだろう。


ガラスの破片が頭の上に降り注いでくるのを、私は客観的に見ていた。




「…危ない!!!!」



誰かの叫ぶ声が遠く耳に届いたけど、

不思議と心は冷静だった。