数十秒、数分と沈黙の時が流れる。


一生懸命な私の気持ちに彼は、


「……。」



何も言わず、グランドの方へと歩いていってしまった。



『…だめだったかな??』



精一杯、気持ちを言ったはずなのに。


まだまだ、自分の感情を言葉にするのは下手くそで。


伝えられない気持ちに、もどかしさを感じてしまう。


…人との関わりは、
不器用だった。



『…ふぅ。』



1つ、ため息。


そして、もう1つ出そうになった溜め息を慌てて飲み込む。