私は、一歩二歩と後ずさりをした。 でもすぐ壁にぶつかってしまう。 …どうしよう。 嫌だ、嫌だ。 私は、また同じめにあうの?? 心を失ったあの日と、同じことがまたくり返されるの?? 「…なんで私たちがアンタを呼び出したか、教えてやろうか。」 『……。』 言葉を発することさえ怖くなった私は、無言で首を振る。 小さくなった私を見て、彼女たちはさも楽しそうに微笑んだ。 「…アンタが、昨日翔くんと抱き合っていたからよ。」