この言葉は、自分に向けていたのかも知れない。 わかっていた。 いくら夢を追いかけたくても、結局大人にはかなわないって。 翔も私も。 そんな自分にもどかしさを感じていたことがあった。 きっと、今でも。 その夢を諦めずにいる。 ――きっと今でも。 この学校に来たことを後悔している。 「…違うよ。」 『えっ??』 突然、翔が力強い声を出したから。 思わず、下を向けていた顔をあげる。