翔は続ける。 「……本当はサッカーで有名で、凄い選手が出てるところに推薦で決まっていたはずだった。」 翔の何かをかみしめたような顔。 そんな翔をみると、胸が苦しくなる。 …なんだか、翔が昔の自分にダブって見えたんだ。 「でも親が…。 そこは学力が低いから、って。 サッカー選手なんて、不安定な職業につくな、って…。」 翔の言葉が、私の心の隙間に染み込む。 同じ、だ。 私と全く同じ。