痛い痛い。 心が? それとも、走ってる最中にぶつけた足が? 凄く……痛い。 俺は、保健室に向かった。 入れば必ず居る、先生。 必ず迎えてくれる先生。 「どうした?」 優しくて、大人な先生。 「……少しだけ、頼らせて。」 先生の肩に頭を置くと、赤いマニキュアを付けた手で、俺の頭を優しく撫でてくれる。 「嫌よ。こんな時ばっか。」 優しい手とは違い、冷たい言葉をなげる先生。 「そう、だね。」 なのに、ショックを受けた自分が居た。