「重症ね。」 サボりがちになった授業。 斜め前に座るあいつを見てしまう自分が嫌だった。 サボり場はいつも、先生が居る保健室。 何も考えないで済む場所、だったんだけど。 「失礼します。あの~、具合悪…く…て……。」 「……よぉ。」 顔を合わせたなんて久し振りだ。 本当に、久し振りだ。 「二人とも、知り合い?」 知らない先生が、先生顔をする。 俺には女の顔しか見せないくせに。 「あ、はい。同クラです。」