話しは終盤になったか、ラグナが俺から視線を外した。 「希望を摘み取る行為は、もうこりごりなんだ」 「……」 それ以上は何も返せなかった。 俺が黙ったのもやはり、ラグナの言葉は間違っていないから。 会えるかもしれないと分かっているから、クリアは今を頑張っている。 しかし、会えないとしたら? ラグナが知っていることを言わないのはつまりは。 「そうかよ……」 “そういうこと”なんだと、俺はラグナについていく。 ただクリアが去っていった先を何度も見返してしまった。