地味子の秘密*番外編*

キョロキョロと周りを見るが、杏樹はまだ来ない。


校舎を出て来た同じ中学生達は、試験が終わったためかスタスタと帰っていく。


私が絡まれていることなんて…
関心を示さない。




「試験できた?」

「俺イマイチ〜〜」

「お前の頭で、よくここを受けたよな?」

「うるせーよ!」


ゲラゲラと豪快な笑い声が私の耳につく。



「な?今からパァーっと遊びに行かね!?」

「だよな。入試も終わったことだし……行こ行こ!!」

「彼女もどう?俺らと一緒なら楽しーよ?」


「え………いや……あの………」




上手く対応が出来ずに、俯くことしか出来ない。



杏樹〜〜!!早く来てよぉ〜〜〜!!



ひたすら杏樹が来ることを祈った。