ある日───。
家に遊びに来た樹里は、出迎えた俺を見て、悲鳴を上げる。
「わ、渉くん血が出てる!!」
「だいじょうぶ。痛くないから」
その時は、確か腕を切っていた。
本当に、強がりでもなく、そんなに痛くなかった。
だが……血を流している俺を見て居てもたっても居られなかったらしい樹里は、俺の母親から救急箱を借りて、母さん達の見よう見真似で手当を始めたんだ。
だけど。
樹里にとって初めての手当。
やり方もよくわからずに、傷口を消毒せず……直接包帯を巻くという、はちゃめちゃなモノだった。
それでも、樹里の気持ちが嬉しかった。
「もー渉くん、ケガしないで?」
「ごめんね」
「う〜ん……じゃあ、渉くんがケガしたら、私が手当してあげる!ずーっとね!」
「樹里ちゃん、ありがと。お願いします」
これが、俺達がした約束───。
家に遊びに来た樹里は、出迎えた俺を見て、悲鳴を上げる。
「わ、渉くん血が出てる!!」
「だいじょうぶ。痛くないから」
その時は、確か腕を切っていた。
本当に、強がりでもなく、そんなに痛くなかった。
だが……血を流している俺を見て居てもたっても居られなかったらしい樹里は、俺の母親から救急箱を借りて、母さん達の見よう見真似で手当を始めたんだ。
だけど。
樹里にとって初めての手当。
やり方もよくわからずに、傷口を消毒せず……直接包帯を巻くという、はちゃめちゃなモノだった。
それでも、樹里の気持ちが嬉しかった。
「もー渉くん、ケガしないで?」
「ごめんね」
「う〜ん……じゃあ、渉くんがケガしたら、私が手当してあげる!ずーっとね!」
「樹里ちゃん、ありがと。お願いします」
これが、俺達がした約束───。


