俺、神崎渉。

陰陽師という特殊能力を持つ家系に生まれた。

親父は、一族最強の術者。

母さんは、名家の令嬢。


霊力の強すぎた母さんを親父が妖怪から護ったことが、両親達の馴れ初めらしい。

単に、親父が母さんに猛アタックされたとかなんとか……。


そんな両親から三兄弟の長男として生まれた俺は、4歳になる頃から【地獄の修業】が始まった。


朝から晩まで勉強漬けの日々。

しかし、そんなに苦ではなかった。


頑張る度に、使える術も増え……楽しいとも思えた。


幼稚園に通っていたが、よくある女の子と遊ぶようになる。


彼女の名前は、篠田樹里。(しのだ じゅり)

俺と同じように霊や妖怪が見える子だった。