地味子の秘密*番外編*

その姿を見ていた男の子が口を開く。



「こんなにやさしいんだから、
“ばけもの”なんかじゃないよ……」


「・・・。」


「みえて、さわれるんでしょ?
おれもできるんだよ!!」


「・・・・。」



「だからね、つぎから“ばけもの”っていわれたら、おれも“ばけもの”になるっ!!いっしょだからいいでしょ?」


「………!?」




俺も杏樹も、男の子の言葉にキョトンとなる。




「いっしょだからね?わすれないでよ?」


杏樹の手をとり、大きな声で指切りをした。













「―――――!?」


目を見開き、思わず口を手で押さえる。





なぜなら――――…









「うん………ありがとう……」



杏樹が、柔らかく……嬉しそうに笑ったから―――…。