「高瀬くんとは友達です」
「ウソ言ってんじゃないわよ! あの女嫌いの高瀬くんが、ここに来てから少しもアンタのそばを離れないじゃない。たかが友達にそこまでしない!!」
キャンキャンと吠える犬のようだと思った。
高瀬くんが“友達”だと言っても、彼女たちは信じてないみたい。
「どうやって高瀬くんに取り入ったのよ!」
「そうよ、私たちだって彼と話してみたいのに。アンタばっかり!」
「私、大学に入った時から彼のことが好きなのに、邪魔しないでよ」
「ちょっと人より可愛いからっていい気になんないで!!」
口々に言われることで、昔あったことを思い出した。
中学の時。
まだ……BKN48でデビューする前のレッスン漬けだった日々。
芸能事務所に所属していた私は、まわりの女の子たちから嫌がらせを受けていた。
『芸能事務所入ってるからって調子乗んな!』
『アンタが私の彼氏たぶらかしたんでしょ!? この女狐! サイッテー!!!!』
『アンタみたいな女、歌手としてデビューできるわけないじゃない。すぐに消えるんじゃないのぉ~?』
毎日のように暴言を吐かれたり、物を隠されたり、仲間外れにされたり。
身に覚えのない罪を着させられ……と、イヤだった。
徐々にお仕事が増えて、BKN48としてデビュー。
それからテレビに出ることが増えていった頃には、その女の子たちの態度は180度変わっていた。
私に媚売って……『昔からの親友だもんね~』というような、知らない間にいくつもの友人が出来上がっていたり……彼氏です、とか言い出す人もいたくらい。


