地味子の秘密*番外編*


そう思い、手に持っていた缶チューハイを飲んだ。

冷たくて甘いお酒が喉を通っていった時。


「でも茅那ちゃんってマジ可愛いから、アイドルとかもイケるんじゃね!?」

「そうそう! 俺も思ってた。ほら、例えばBKN48とかは?」

「いいじゃんそれっ。あのグループの人気トップも“チナ”って名前だよな。BKN48のオーディション受けないの?」

「俺、“チナちゃん”好きなんだよねー」


男性数人で盛り上がり始めてしまった。

BKN48の話題が出るとは思わなくて、目を見開く。


「茅那ちゃんってアイドルにはならないの? BKN48とかさ!」


近藤さんの言葉に、ギクッと体が固まった。

だけど、そんな私をよそに……。


「……クククッ……!」


すべてを知っている高瀬くん。

あまり声は出していないけど、私に背中を向けて肩で笑っていた。

彼にしてみればおかしいよね。

BKN48メンバー本人に『BKN48入らないの?』って聞いてるんだから。

もう……すでにBKN48でアイドルやってます、とは言えないので苦笑いしかできない。

だが彼らの会話は止まることなく続いていく。


「でも、あの茅那ちゃんに一度でいいから会ってみてーなぁ」

「本物はテレビで見るより可愛いはず! ライブとかも行ってみたいけど……即完売だし」

「あんなに可愛い子と将来付き合う男って、どんなヤツなんだろうな?」

「あ―そういうこと言うなよ、もし茅那ちゃんに彼氏とかいたら悲しむヤツら大勢いるし、その彼氏は全国中のファンから呪われるよ」



その話には、今度は私が噴き出してしまった。