――柚莉Side――




王子様に出会ったのは、あの日―



あの日から、



私は



相澤悠という――…男の子を追いかけていたの。




何百人といる中で



彼だけを見つめていたんだ――。













私―――…松沢柚莉。


松沢学園に通ってます。


栗色の天然パーマが入ってるウェーブのロングヘアーは、お母さん譲り。


自分の髪は嫌いじゃないけど…


杏樹の綺麗で見事な黒髪のストレートヘアーはちょっと羨ましい。


私には絶対無理なんだもん。


杏樹からしてみれば、私のフワフワ髪が羨ましいみたい。



お互いに自分にはないところを求めちゃうのって、本当なんだね。