地味子の秘密*番外編*

しかし、ことは意外な展開を迎える。


ーーガチャ

15分ほどして、高瀬くんが医務室に戻ってきた。


「冷やしてるか」

「は、はい」


ビックリして、また目を見開く。

だけど、それよりも驚いたのは……。


「ほら、飲め」


ーーポーンっ

彼が何かを投げてきて……それが、ホットミルクティーだったこと。


「あ、ありがとうございます……」


まだ温かくて、心までホカホカになる。


ーーカチッ

私の隣にあったイスに腰を下ろし、缶コーヒーのプルトップを開けた高瀬くんが、口をつけた。


「いただきます」


その姿を見て、私もミルクティーを飲む。

しばらく、そんな無言の時間が続いて……高瀬くんから口火を切った。


「ここへ何しに来たんだ。零たちなら帰ったぞ」


先程の質問を再びされる。

チョコを渡しに来たんですっ!と、はっきり言えない。


「いや、あの……」


ボソボソと話していたけど、このままじゃ絶対に渡せない!


女は度胸よ!! 断られようが、捨てられようが! 渡したくて、頑張って作ったんだもん。

バックの中に手を入れて、ラッピングしたチョコを握る。


「あ、あの……今日は、その……」


ドキドキドキと、激しく心臓が動く中、思い切って、チョコを高瀬くんに差し出した。


「あの、そのっ……えっと……チョコ……渡したくて……」


しどろもどろで言いながら、顔を伏せて目をギュッとつむったままチョコを見せる。