「柚莉っ…お待たせ!」
杏樹が隣に来るけど、私は彼から目が離せなかった。
あ…。またカッコイイ人だ。
彼が待っていた友達は、彼と同じくらいにイケメンだった。
中学生にしては、大人っぽい容姿。
本当に同い年かな……?
背が高くって……ブラウン色のサラサラの髪。
モデルや芸能人って言っても大丈夫なくらいの人。
いや……そこら辺の芸能人よりもイケメンだ。
「柚莉〜〜?帰ろーよ〜〜?」
この時は、まだ知らなかった。
あの男の子が、今隣にいる杏樹の最愛の彼氏になるなんて。
この時の私は、また貴方に会いたいとしか思っていなかった。
入学式で会えることを信じて―…
その日は帰宅した。


