その時だった。
貴方に出会ったのは――――…。
「ごめん!お待たせ」
「へ………?」
校舎の方から、私のところへ一人の男の子が駆け寄って来た。
その男の子は―――
中学生にしては背が高い。
学ラン姿の男の子達よりも、断然高かった。
近づいてくると……彼の容姿がほかの人よりもずば抜けていることがわかる。
綺麗な男の子。
同い年のはずなのに……かなり落ち着いて見えた。
「ごめんね。彼女、僕の連れなんだ」
ニッコリと私の周りにいる男の子達に微笑み掛ける。
「悪かったね、ちょっと混雑してて……来るのが遅れたんだ」
彼は、まるで本当に知り合いだったみたいに話し掛けてくれた。


