ちっちゃな彼女。*30センチ差のいちごな初恋*


「でねぇ、その元カレがうざいのぉー、メグ遊びだったのにぃ」
「こら。振り回しといて、そういうこと言わない。メグを好きになってくれた人でしょ」

テーブルにうなだれて愚痴るメグを、真面目に叱る。

メグだって、苦しい思いをしてることは知っている。
だけど…だからと言って、好意を寄せてくれる相手を、自分勝手に傷つけていいわけではない。

大切な友達だから、ちゃんと考えて欲しい。

メグ自身が傷付かないために。

「はぁい」

メグは体を起こして、力無く頷いた。

反省してくれたのかどうかは分からない。
でも、メグだってきっと自分で分かっているはず。

「まぁ、わたしが偉そうに言えることでもないけどね」

これ以上は何も言わないことにして、静かにマグカップを口元に運ぶ。

「結婚する由紀に、こんなこと聞くの、あれかもしれないけど…」

メグはわたしの恋愛事情をよく知っているから、今言った言葉にピンと来たのだろう。

恐る恐る、聞いて来た。

「由紀にとって…元カレって、どんな存在?」