ちっちゃな彼女。*30センチ差のいちごな初恋*


「焦らなくていいからね?」

イチゴに微笑んで言った。

だけど本当は、自分に言ったのかもしれない。

焦らなくていい。
待っていれば“その時”は、必ず来るから…。


窓を閉めていても、太陽の光はそのまま入ってくる。

ポカポカとした、暖かい日差し…。濡れた葉が、光でキラキラと輝く。

今日は何をしよう?

こんなにも天気がいいから、外へ出たい。

一人で買い物っていうのも、気楽で結構いいな。

あ、でもその前に洗濯しなくちゃ。今日はよく乾きそう。

窓を開けて掃除もしたい。

頭の中で、今日何するか考える。

意外と、やりたいことが沢山あって、自分で笑えてきた。

天気がいい日は…
何か良いことが起こりそうで、ワクワクする。

とりあえず、洗濯しよう。

そう思って立ち上がった時、


ピンポーン…

玄関のチャイムが鳴った。