ちっちゃな彼女。*30センチ差のいちごな初恋*


体中に感じる温もりと…

裕くんの優しい匂い…

抱きしめられると、いつも幸せを感じた…。


だけど…どうして…?

今日はそれが辛くて、寂しくて、

苦しいよ-…。

あたしは裕くんの背中に手を回して、ぎゅっと上着を掴んだ。

行かないで…

行かないで…

行かないで-…。

我慢していた気持ちが、涙と一緒に溢れ出す。

どうしてこんなに弱いんだろう…。

どうして笑ってあげられないの…?

「苺…」

優しく声をかけてくれる裕くん。

裕くんがK大に行くこと、納得してないわけじゃない…。

理由を聞いて、本当に“すごい”って思った。

あたしは“黒板の一番上に文字を書く”っていう、小さな“挑戦”すら、一人では成功しなかったのに…

裕くんは一人で、大きな“挑戦”を成功させた…。

それは、自分の頭で行ける学校を、手っ取り早く選んだあたしを、納得させるには充分な理由で…。

だから、新しく旅立つ裕くんを、応援してる。


だけど離れるのが、

怖くて、不安なの…。


「苺」

いきなり抱きしめていた手を解いて、裕くんはあたしの体を離した。