ちっちゃな彼女。*30センチ差のいちごな初恋*



翌朝−…

手を繋いで部屋を出た。

そんな俺達を見るなり、リビングに居たみんなは、ニヤニヤと笑った。

「苺ちん、ちょっとこっちぃ…♪」
「えっ、うん」

間と中野に呼ばれて、苺は俺を見る。
軽く微笑んで頷くと、手を離して二人の方に駆け寄って行った。

一人になった…と思ったら、近寄ってくる奴が二人。

「裕也っ、おめでとっ!」
「おめでとー!」

大和と川原。

「何がおめでたいんだよ」

ボソッと言ったつもりだったが、大和は聞き逃さない。

「何って…昨日一晩一緒だったろ?やる事って言ったら…」

同意を求めるように、大和が川原を見ると、川原はニヤけながら頷いた。

「…バカ」

俺は頭を抱える。

「何!?もしかして、やってねぇのかよっ!?」
「…」

どうにかしてくれ…。

「マジかよ〜!俺達床で寝たのにさぁ…」
「床?」

川原の言葉に、俺は聞き返す。

「部屋2つしかねぇじゃん?1つはお前らで…もう1つは由紀と間さんが使ったから…俺達ここ」

川原はタンタンと、床を蹴った。

「…ご苦労様」
「そんだけっ!?」

それくらいしか、言葉は出てこない。